進出企業紹介
進出企業紹介
2010/07/15
フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所(略称=IPA)
フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所(略称=IPA)
ドイツ・フラウンホーファーIPA (生産技術・オートメーション研究所)の大阪進出決定、及び大阪市との「協力に関する協定書」の調印について
研究員約17,000人を擁する欧州最大の応用研究機関である「フラウンホーファー研究機構」(本部ドイツ・ミュンヘン市)傘下の「フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所(略称=IPA)」(本部ドイツ・シュトゥットガルト市) は、日独間の共同研究のさらなる活性化を目指し、日独交流150周年にあたる2011年1月、同機構の日本初の研究拠点を大阪市内に開設することになりました。大阪における先端産業の集積や有力な研究パートナー候補の存在が、進出にかかる大きな要因となったものです。
フラウンホーファー研究機構は、2001年から東京都内に日本代表事務所を設置していますが、研究拠点を設けるのはフラウンホーファーIPAの大阪センター(仮称)が初めてで、関西の大学、研究機関、企業とのナノテクノロジー(主にカーボンナノチューブ)に関する共同研究や欧州REACH(化学物質の登録、評価、認可および制限に関する規制)のコンサルティングサービスなどを実施する予定です。将来的には、ロボット・システムなど、IPAに属する他の研究部門がIPA大阪センター(仮称)に合流することも期待されるところです。
この度の大阪進出決定を機に、大阪市では、7月8日(木)、フラウンホーファーIPAとの間で、先端研究分野における情報交換、セミナー・シンポジウムの開催、共同研究開発などの協力に関する協定書に調印しました。大阪市側の調印者である平松大阪市長は、先端的な技術を有する中小企業が多数存在する「ものづくりの町」である大阪の企業が、フラウンホーファーIPAと連携することにより、グローバル市場に対応した高付加価値を持つ製品を生み出すことができるようになればとの期待感を表明するとともに、大阪を選んでいただいたことに感謝の意を表し、今後できる限りのサポートを行っていきたいと述べました。
【協力に関する協定書 調印式】
日時:平成22年7月8日(木) 16:00~
場所:大阪市公館(大阪市都島区網島町10-3)
【調印者】
大阪市: 大阪市長 平松 邦夫 氏
フラウンホーファーIPA: 研究所長 アレクサンダー・フェアル 氏
調印式終了後は、大学、研究機関、企業の研究開発担当者を対象に、フラウンホーファーIPAの大阪での事業計画、サービス内容、研究事例などについてプレゼンテーションを行い、今後大阪を中心とした関西地域でフラウンホーファーIPAが担っていく応用研究分野での役割と可能性について説明を行いました。
また、ドイツ政府を代表してアレクサンダー・オルブリッヒ大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事にもご挨拶をいただき、フラウンホーファーIPAが提携する国内研究機関である産業技術総合研究所の田口 隆久関西センター所長からも、人工筋肉の開発をはじめとする日独共同研究への期待について講演いただきました。
オルブリッヒ大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事 |
アレクサンダー・フェアル フラウンホーファーIPA研究所長 |
---|---|
イヴィツァ・コラリッチ フラウンホーファーIPA機能性材料 プロセスエンジニアリング部長 |
田口 隆久 産業技術総合研究所関西センター所長 |
大阪進出を決定づけた要因として、フラウンホーファーIPA機能性材料プロセスエンジニアリング部門長であり本プロジェクトリーダーのイヴィツァ・コラリッチ氏は、大阪が関西の中心であり、世界でも有数の経済力のある都市であることを挙げています。また著名な民間企業が密集する他、関西にはフラウンホーファーIPAが主要テーマとするロボティクス、オートメーション、ナノテクノロジーを研究する産総研などの研究機関や一流大学の存在があることも、大阪進出を後押ししたと強調しています。
フラウンホーファーIPAの大阪進出に向けては、大阪市、IBPC大阪企業誘致センターが、O-BIC(大阪府、大阪市、大阪商工会議所が設立・運営する大阪外国企業誘致センター)、ジェトロ大阪本部とともに「チーム大阪」として、大阪の経済・産業情報や不動産物件情報の提供、専門家との相談、関係機関との面談など、当地での活動に必要な情報の提供やネットワーキング構築などの支援を行ってきました。引き続き「チーム大阪」では、フラウンホーファーIPA大阪センター(仮称)の開設に向け、必要な支援を行うとともに、海外の有力な研究機関の誘致に努めてまいります。